
矯正治療を始めたいと思ったとき、多くの方がまず悩むのが「インビザラインとワイヤー矯正のどちらを選ぶべきか」という点です。どちらも歯並びを整える効果が期待できますが、装置の特徴や生活への影響、適応できる症例、治療期間などに違いがあります。矯正治療は長期間にわたるため、自分に合った方法を選ぶことが重要です。
この記事では、マウスピース型(カスタムメイド)矯正歯科装置(インビザラインなど)とワイヤー矯正の基本的な違い、メリット・注意点、治療期間や費用の目安をわかりやすく比較します。どちらが適しているか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインとワイヤー矯正の基本的な違い
インビザラインとは?
インビザラインとは、透明なマウスピース型矯正装置(一般名称:マウスピース型〈カスタムメイド〉矯正歯科装置)を使用する治療法です。口腔内スキャナーで歯の情報を読み取り、コンピュータ上で治療計画を立て、歯を少しずつ動かす複数枚のマウスピースを段階的に装着していきます。
毎日20時間以上の装着が必要で、新しい装置に交換しながら少しずつ歯を動かします。取り外しができ、衛生管理がしやすい点が特徴です。
ワイヤー矯正とは?
ワイヤー矯正は、歯の表面(表側または裏側)にブラケットを装着し、ワイヤーで歯を移動させる治療法です。ワイヤーの弾性力を利用して歯を継続的に動かすことができ、長年の使用歴がある治療方法です。歯並びや咬み合わせの調整に幅広く対応できる点が特徴です。
治療の仕組みの違い

インビザラインはマウスピースの弾性を利用し、一定の弱い力で少しずつ歯を動かします。一方、ワイヤー矯正は装置が歯に固定されているため、常に力がかかり続け、複雑な歯の移動にも対応しやすい仕組みになっています。この違いが、適応症例や治療期間の差につながります。
見た目と目立ちにくさの違い
インビザラインの見た目の特徴
透明なマウスピースは装着していても目立ちにくく、矯正中であることが気づかれにくいという特徴があります。口元の見た目を気にする方、仕事で人と接する機会が多い方に選ばれています。
ワイヤー矯正の見た目の特徴
表側のワイヤー矯正はブラケットが見えるため、見た目の変化を気にする方には抵抗があるかもしれません。白や透明のブラケットを選ぶことで、目立ちにくくすることも可能です。裏側矯正であれば外側からは見えませんが、費用が高くなる傾向があります。
治療期間と通院頻度の違い
インビザラインの治療期間
マウスピース矯正の治療期間は、一般的に 1〜3年程度 が目安です。装着時間の確保が重要で、1日20時間以上装着することがスムーズな治療につながります。
通院頻度は 4〜12週間に1回 が標準的で、忙しい方でも通いやすいスケジュールです。
ワイヤー矯正の治療期間

ワイヤー矯正も 1〜3年程度 が目安です。装置が固定されているため継続的な力が加わり、複雑な歯の移動や抜歯を伴う症例にも対応できます。
痛みと違和感の違い
● インビザライン
段階的に装置を交換しながら歯を動かすため、一度に大きな力がかかりにくく、装着面も滑らかなため口腔内の粘膜に触れにくい構造です。そのため、装置の形状による刺激が比較的少ないと感じる方もいます。
● ワイヤー矯正
調整後に歯が押されるような感覚が出ることがあり、装置が粘膜に触れて違和感が出る場合があります。ただし、多くの方が時間とともに慣れていきます。
費用の比較(当院の正規料金)
- マウスピース矯正(インビザライン)
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症例 |
費用(税込) |
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軽度症例 |
748,000円 |
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中度症例 |
858,000円 |
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重度症例 |
968,000円 |
- 部分矯正(マウスピース)
- 327,800円/片顎
- ワイヤー矯正(全体)
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種類 |
費用(税込) |
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表側ワイヤー矯正 |
748,000〜968,000円 |
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ハーフリンガル矯正 |
898,000〜1,118,000円 |
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裏側全体ブラケット矯正 |
1048,000円~1268,000円 |
- 保定装置
- 約2万円前後(片顎)
適応症例の違い
インビザラインが適しているケース
- 軽度〜中等度の歯並びの乱れ
- 前歯の傾きによる出っ歯やすきっ歯
- 食事や歯磨きのしやすさを重視したい方
- 装置の見た目を目立たせたくない方
ワイヤー矯正が適しているケース
- 大きな移動量が必要なケース
- 垂直的な歯の移動、複雑な咬合調整が必要な症例
- 骨格に影響がある不正咬合
- 自分で装置管理をするのが苦手な方
ハイブリッド矯正という選択
マウスピースとワイヤーを併用する方法で、初期はワイヤー、仕上げはマウスピースといった柔軟な治療計画が可能です。
日常生活への影響
食事

インビザラインは食事時に取り外すことができ、食べ物の制限がほとんどありません。
ワイヤー矯正は装置に食べ物が詰まりやすく、硬いもの・粘着性のあるものは注意が必要です。
歯磨き
インビザラインは装置を外して通常通り歯磨きができます。
ワイヤー矯正は装置周りの丁寧な清掃が必須で、口腔ケアに時間がかかることがあります。
発音
マウスピース矯正は初期に軽い違和感が出ることがありますが、多くの場合すぐに慣れます。
裏側ワイヤー矯正は舌が装置に触れるため、慣れるまで発音がしづらいケースがあります。
自己管理
インビザラインは装着時間を守れるかどうかが重要です。
ワイヤー矯正は装置が固定されているため管理の手間が少ない反面、清掃の難しさがあります。
後悔しない矯正方法の選び方
以下のように、ご自身の優先度を整理することで選びやすくなります。
- 見た目を最優先したい → インビザライン
- 取り外し可能な装置が良い → インビザライン
- 複雑な歯並び・重度症例 → ワイヤー矯正
- 自己管理は苦手 → ワイヤー矯正
- 費用を抑えたい → 表側ワイヤー矯正が選択肢
最終的な適応は、精密検査によって判断します。
渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科の精密診断

当院では、口腔内スキャン、レントゲン、セファロ分析、必要に応じてCT撮影などを行い、
歯並び・骨格・咬み合わせを多角的に評価します。
その上で治療の流れ、治療期間、費用、一般的なリスク・副作用をわかりやすくご説明します。
自由診療とリスク・副作用について
矯正治療は公的医療保険の対象外(自由診療)です。
一般的なリスクとして以下の点が挙げられます。
- 歯の移動に伴う痛みや違和感
- 清掃性低下によるむし歯・歯周病リスク
- 歯根吸収
- 装置の破損
- 治療後の後戻り
- 装着時間不足による治療期間の延長
まとめ
インビザラインとワイヤー矯正はどちらも有効な治療法ですが、それぞれに向き不向きがあります。
見た目を重視したい方にはインビザラインが選ばれやすく、複雑な症例にはワイヤー矯正が適していることがあります。
渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科では、精密検査の結果を踏まえ、患者さまの希望や生活スタイルも考慮したうえで最適な治療方法をご提案します。どちらの方法が自分に合っているのか知りたい方は、まずはお気軽にご相談ください。
著者情報
渋谷宮下パーク歯科矯正歯科 院長 山本 相春
【略歴】
2007年北海道医療大学 歯学部卒業後 北海道大学第一口腔外科 研修医
2008年大阪の審美・矯正歯科医院で勤務
2013年都内の歯科医院で分院長として勤務
2016年インビザライン矯正専門医院に勤務
2018年渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科 開院
【資格・所属学会】
インビザライン認定医ダイヤモンドプロバイダー(年間150症例以上)
日本矯正歯科学会所属
日本歯科審美学会所属
日本成人矯正歯科学会所属
東京医科大学病院医療連携医
東京歯科大学水道橋病院医療連携協力医療機関
ニューヨーク大学2017年iACD DIPLOMA 所得
アリアスリンガルシステムワイヤーハンズオンコース修了
ASO Aligber認定医
ZERO system Basic Course 修了
Basic Course of Implant Orthodontic Treatment Course 修了
3i implant sinus approach advance course 修了