歯の矯正治療は、部分矯正で約6〜12ヶ月、全部矯正で約1〜2年半ほどの期間がかかると言われていますが、ひとりひとりの口腔内の状態やお悩みのケースによっても、矯正にかかる期間やスケジュールが異なってきます。
一般的に、患者さんが歯の悩みや歯列で気になることを相談する初診の後は、レントゲン撮影・歯型取り・唾液検査などを含めた精密検査が行なわれ、精密検査に基づく治療方針の決定や治療計画の決定、実際の治療のステップへと進んでいきます。矯正治療前の精密検査では、肉眼でのチェックのほか、レントゲン撮影を利用することで、肉眼では確認がしにくいひとつひとつの歯の状態や歯の根の状態などを丁寧に確認していきます。
永久歯にまだ生え変わっていない子どもの場合は、今後生えてくる永久歯の状態なども合わせて確認することとなります。口腔内のレントゲン撮影はもちろん、口の中や顔全体の写真撮影や顔のレントゲン撮影を行なうこととなります。また、子どもの場合は骨の成長具合などを見るために、手骨のレントゲンを撮る場合も。とくに、部分矯正ではなく全部矯正を行う場合は、気になる歯列を整えるだけではなく、お顔全体の骨のバランスを見ながらより適切な場所へ歯を動かすことが求められるため、写真撮影やレントゲン撮影が重要な資料となります。
歯型取りは、歯の大きさ・形状・噛み合わせの確認や矯正のための計測に必要となる検査です。
歯科医院や治療方針次第などによっては、取った歯型を元にして矯正治療完了後の歯並びシミュレーション模型などをつくることもあります。また、すべての歯科医院で共通しているわけではありませんが、精密検査の項目のひとつとして、虫歯や歯周病のなりやすさや、唾液の質と量などを確認する唾液検査を行う歯科医院もあります。
矯正治療中に注意したい虫歯や歯周病のリスクを知ることもできますし、今後も役立つ知識となりますので、希望する方は当院へその旨をぜひご相談ください。