こんにちは、歯科衛生士の望月です。
近頃暑さが戻ってきて、そろそろ梅雨も明けそうですね ☀
今回は、前回お話ししたプラークに続き、「歯石」についてお話ししていきたいと思います!
プラークの次に良く耳にする「歯石」ですがこれは何だかご存知でしょうか?
歯石とプラークのちがい
前回のブログで、プラークとは細菌が歯の表面に付着・増殖したものとお話しました。
しかし、歯石とは歯の表面に付着したプラークが、唾液中のミネラル分とくっついて石灰化したものです。
いわゆる〈細菌の化石〉のようなものです。
歯石はプラークが石のように硬くなってしまったものですので、今度は歯ブラシでは落とせなくなります。
歯石自体はプラークのように酸や毒素を出すということはないのですが、顕微鏡などで観察すると、表面が粗造で、でこぼこしているため、凹凸に細菌が付着・増殖しやすく、
細菌にとっては住み心地の良い家の様な存在なのです。
更に歯石には2種類あり、前述に述べたように唾液中のミネラル分とくっついてできた
歯石は「歯肉縁上歯石」と呼ばれ、黄白色で歯茎よりも上に沈着しているため肉眼でも見ることができます。
もう1つは、歯茎よりも下、歯周ポケット内の歯根に沈着したものを「歯肉縁下歯石」と呼びます。
この縁下歯石は歯周ポケットからの浸出液や血液から由来してできるため、黒褐色で、
縁上歯石と比べ、歯茎よりも下に沈着しているため、見えづらく、固着力も非常に強いため除去が困難になります。
特に歯肉縁下歯石に付着した菌が歯周病や口臭などの原因となりやすいのです。
歯磨きなどで歯石についている細菌を取ることはできません。
歯科医院で機械的な除去を行い、歯石ごととる必要があります。
歯石はとりきれなかったプラークが2日ほどかけて硬くなったものなので、歯ブラシが普段当たっていないところにできます。
そのため、本人からは見えにくかったり、手が届きにくいところにできるのです。
特に歯石になりやすい部位は、下の前歯の裏側が多いと言われています。
(下の前歯の裏側は、唾液腺開口部が近いため)
歯石を予防するには?
プラークさえしっかり除去できていれば歯石が沈着することはありません。
前述のとおり、プラークが歯に付着し、しっかりと歯磨きで除去できていない状態から2日〜3日でプラークが石灰化し、歯石となります。
そのためまだ柔らかいプラークの段階で歯ブラシやフロスなどでしっかりと除去できていれば歯石が沈着することはないのです。
つまり、歯石になる前=プラークのうちに除去することで歯石は予防ができるのです。
定期的な歯石取りのタイミングは?
その方のお口の状況や普段のブラッシング技術の状況などによりその方に適した検診のタイミングなどは変わってきますが、
3ヶ月に一度が理想的です。
歯科医院で歯磨き指導を受けたことがない方や、今の口腔内の状態が気になる方は一度医院に足を運んでみて下さい!
歯科衛生士がクリーニングを行いその方に適したブラッシング方法や定期的なお掃除のタイミングなどについてお話しさせていただきます(*´︶`*)