
マウスピース型(カスタムメイド)矯正歯科装置(インビザラインなど)は、透明で目立ちにくく、食事や歯磨きの際に取り外しができる矯正治療です。
従来のワイヤー矯正と比べて見た目のストレスが少ない一方で、「どのくらいの期間がかかるの?」「通院はどれくらい必要?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科が、マウスピース矯正の治療期間・流れ・費用・リスクや注意点について詳しく解説します。
初めて矯正を検討される方も、ぜひ参考にしてください。
治療期間と通院回数の目安
マウスピース矯正の治療期間は、歯並びや咬み合わせの状態、装着時間の管理によって異なります。
一般的には、1〜3年程度が標準的な期間の目安です。
軽度の歯並びであれば6ヶ月〜1年程度で完了する場合もありますが、噛み合わせの改善を伴うケースでは3年以上かかることもあります。
通院の頻度は4〜12週間に1回が基本で、治療全体では24〜36回程度が目安となります。
症例別の目安
|
症例タイプ |
治療期間 |
通院回数 |
|
軽度の歯並び(前歯のすき間など) |
約6ヶ月〜1年 |
10〜20回 |
|
中等度の乱れ(叢生など) |
約1.5〜2年 |
20〜30回 |
|
重度の乱れ(咬み合わせの改善を伴う) |
約2〜3年 |
24〜36回 |
※上記は一般的な目安であり、症例によって変動します。
マウスピース矯正の治療の流れ

矯正治療は「相談してすぐ始まる」というものではありません。
渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科では、治療の前にしっかりと診断を行い、最適な治療計画を立ててからスタートします。
1. 初回カウンセリング
まずは、歯並びや咬み合わせに関するお悩みを伺います。
「どんな治療方法が合うのか」「マウスピース矯正が適応できるのか」を確認し、治療の概要・期間・費用の目安をわかりやすく説明します。
※矯正歯科治療は公的健康保険の適用外の自由診療です。
患者さんのご希望を大切にしながら、無理のない治療計画をご提案します。
2. 精密検査と診断
矯正治療では、正確な診断が何より重要です。
当院では、レントゲン撮影・セファロ分析・口腔内スキャナーなどを用いて、歯並びや骨格、咬み合わせのバランスを細かく確認します。
得られたデータをもとに、治療計画を立案します。
3. 治療計画のご説明とシミュレーション
検査結果をもとに、患者さん一人ひとりに合わせた治療計画を作成します。
デジタルシミュレーションを使って、歯がどのように動いていくかを視覚的に確認できるため、治療のゴールを明確にイメージできます。
この際、治療にかかる期間・通院回数・費用・リスクや副作用についても丁寧にご説明します。
不安な点や疑問は、どんなことでもお尋ねください。
4. マウスピースの作製と装着
治療計画に同意いただいた後、口腔内スキャナーで取得したデータをもとに、治療に必要な全てのマウスピースを作製します。
装着の際には、取り扱い方法や清掃の仕方、装着時間の管理方法を詳しくご説明します。
1日20時間以上の装着が推奨されており、食事や歯磨き以外は基本的に装着します。
装着時間を守ることで、予定通りの歯の移動が実現しやすくなります。
5. 定期通院とチェック
治療の進行に応じて計画を調整し、必要があればマウスピースを再作製することもあります。
また、治療中は歯磨きが不十分になりやすいため、定期的にお口の中の清掃状態もチェックします。
むし歯や歯周病の予防も含めた総合的なサポートを行います。
6. 保定期間(リテーナー)
動的治療(歯を動かす期間)が終わった後は、歯並びを安定させるための「保定期間」が必要です。
整えた歯は、時間の経過とともに元の位置に戻ろうとする性質があります。
これを防ぐために**保定装置(リテーナー)**を装着し、歯の位置を維持します。
保定期間は一般的に治療期間と同じかそれ以上が推奨されます。
最初の1年は長時間装着し、徐々に就寝時のみの使用へ移行するのが一般的です。
治療期間に影響する主な要因
マウスピース矯正の期間には、次のような要素が関係します。
- 歯並びの状態:叢生やすき間の量、咬み合わせのずれなどが大きいほど長期化しやすい
- 装着時間の管理:1日20時間以上の装着が重要。短いと治療が延びる場合があります
- 年齢や骨の柔軟性:若い方ほど歯の動きがスムーズですが、成人でも問題なく治療可能
- 通院の間隔:定期通院を守ることで、トラブルを防ぎスムーズに進められます
一般的なリスク・副作用について

マウスピース矯正は安全性の高い治療法ですが、以下のようなリスク・副作用を伴う場合があります。
- 装着初期に痛みや違和感を感じることがある
- 発音が一時的にしにくくなる場合がある
- 装着時間が不足すると歯の移動が進まないことがある
- マウスピースの破損や紛失によって治療が延びることがある
- 清掃不足により、むし歯や歯肉炎のリスクが高まる
- 保定装置を怠ると、歯が後戻りすることがある
これらのリスクは多くの場合一時的であり、歯科医師の指示に従うことで軽減できます。
費用の目安(自由診療)
|
治療内容 |
費用(税込) |
備考 |
|
マウスピース型矯正(全体) |
748,000〜968,000円 (軽度:748,000円/中度:858,000円/ |
精密検査料・診断料・調整料を含むプラン |
|
部分矯正 |
327,800円(片顎) |
症例により両顎が必要になる場合あり |
|
保定装置 |
約2万円前後(片顎) |
保定期間に使用(1〜2年程度) |
※上記は渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科の一般的な目安です。
症例の難易度や使用する装置の種類によって費用が異なる場合があります。
まとめ
マウスピース矯正は、目立たず快適に歯並びを整えられる治療法ですが、計画性と自己管理が重要です。
装着時間を守り、定期的に通院することで、理想的な仕上がりを目指すことができます。
渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科では、精密検査から保定期間まで一貫してサポートし、
患者さん一人ひとりに合わせた無理のない治療計画をご提案しています。
矯正を始めたいけれど迷っている方も、まずは歯並びの状態を確認し、最適な治療方針をご相談ください。
美しい歯並びと健康的な咬み合わせを手に入れるために、私たちがしっかりとサポートいたします。
著者情報
渋谷宮下パーク歯科矯正歯科 院長 山本 相春
【略歴】
2007年北海道医療大学 歯学部卒業後 北海道大学第一口腔外科 研修医
2008年大阪の審美・矯正歯科医院で勤務
2013年都内の歯科医院で分院長として勤務
2016年インビザライン矯正専門医院に勤務
2018年渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科 開院
【資格・所属学会】
インビザライン認定医ダイヤモンドプロバイダー(年間150症例以上)
日本矯正歯科学会所属
日本歯科審美学会所属
日本成人矯正歯科学会所属
東京医科大学病院医療連携医
東京歯科大学水道橋病院医療連携協力医療機関
ニューヨーク大学2017年iACD DIPLOMA 所得
アリアスリンガルシステムワイヤーハンズオンコース修了
ASO Aligber認定医
ZERO system Basic Course 修了
Basic Course of Implant Orthodontic Treatment Course 修了
3i implant sinus approach advance course 修了