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コラム COLUMN

インビザラインと歯茎・歯肉炎


歯列矯正の方法は、従来から多く使われるワイヤーでの矯正方法以外に、インビザラインという透明なマウスピースを装着して歯を動かす矯正方法があります。
従来のワイヤーに比べて、矯正装置をつけていることがわかりにくいため、矯正中の仕事や人との会話を気にせずに治療を続けられるメリットがあります。

またワイヤーでの矯正では、患者さんによっては治療初期などに痛みを感じることがありますが、インビザラインでは痛みを感じることはあまり無いのもメリットです。
金属を使わないプラスチック製のマウスピースなので、金属アレルギーが心配な方にもおすすめの矯正方法です。

今回ご紹介するのは、このマウスピースを装着していることで起こるお口のトラブルのおはなしです。

矯正治療中は長時間マウスピースを付けて生活することになり、治療期間も短くても2年ほどかかります。すると長期間のマウスピースによる矯正治療中に歯肉炎になってしまう患者さんがいらっしゃいます。
これはお口の中に残ったプラークが原因で、歯茎に炎症が起きている状態です。
ちなみにプラークとは、磨き残しや食べ物のかすではなく、細菌のかたまりで、1mgのプラークの中には1憶個もの細菌がいるといわれています。
マウスピースをつける際には、きちんとブラッシングをしてからでないと、プラークがマウスピースの中に残ったままになってしまいます。

自浄作用のある唾液もマウスピースの中には届かず、またマウスピース装着中はお口の中が乾燥しやすいため、トラブルにつながりやすい状態です。
歯肉炎になってしまっても、ブラッシングをていねいにしてお口の中をきれにしていけば、徐々に治っていきます。
しかし放っておくと骨が溶けてしまう歯周病に進行するので、矯正治療中は食後の歯磨きを徹底し、フロスや歯間ブラシなども使ってお口の中を常に清潔にすることを心がけましょう。

外出時などは大変なこともありますが、なるべくお手洗いなどで歯磨きをしてからマウスピースを装着するようにします。
どうしても歯磨きが難しい場合にはデンタルリンスなどを使っても良いでしょう。
繰り返しになりますが、マウスピース装着時の歯茎のトラブル予防法は正しい歯磨きです。面倒に感じることもあるかもしれませんが、痛みでマウスピースを装着できない時間が長くなると、歯の後戻りにもつながり治療期間も長くなってしまいますので、頑張ってお口のケアを続けていきましょう。



渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科
歯科医師
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