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コラム COLUMN

子供の矯正(小児矯正)について 子供の歯列不正について

 

みなさんこんにちは、いかがお過ごしでしょうか?

渋谷の街も外国人観光客の姿が多く人もいっそう多くなります。

東京オリンピックに向けて街の様子もさらに活気づいてきているみたいですね。

 さて今回は子供の歯列矯正についてお話しします。

おそらく、お子様のいる方々は自分の子供の歯並びは一度は気にしたことがあるのではないでしょうか?歯科矯正を始めるにはいつからやったほうがいいか?
どのくらいの歯並びなら歯列矯正が必要なのか?また金額はいくらくらいするのか?などについてお話ししていきたいと思います。

 

どのような状態が歯並びが悪いといわれるの?どこから矯正治療が必要になってくるの?素人目には判別がつきずらいと思います。

歯列不正の種類にもいくつかあります、歯がでこぼこで重なっている状態(叢生といいます)がひどい場合は歯並びが悪いとすぐに確認できるでしょう。しかし歯列不正の種類はそれだけではありません。
出っ歯、、受け口、開口(口を閉じてもポカンと開いた口)なども含まれています。

小児では機能的な問題が多くそれが原因になることがあります。

幼児期から続く指しゃぶり、口呼吸、口唇癖、舌癖(舌で歯を押す)なども歯並びを変える要因になっているため、まずは原因を突き止めないといけません。

原因を突き止めたうえで、それを引き起こす因子を取り除く必要があります、そうでなければせっかく苦労して歯並びを治したとしてもすぐに戻ってしまいます。

つまり小児期の矯正は子供だけでなく、親御さんの協力が必要不可欠なのです。

 

ではいつから歯列不正は発現するのでしょうか?歯列不正という状態は乳歯期から確認することができます。

まず人間は乳歯期と永久歯期があり、乳歯は生まれてすぐ生え始め、3歳くらいまでに乳歯はすべて生えそろいます。また乳歯は徐々に永久歯に代わってきて、12歳~13歳ころにすべての歯が永久歯にはえかわります。

永久歯になると、将来その人が亡くなるまでその歯を使い続けなければいけません。

当然、経年変化があるためまったく変化がないわけではないですが、虫歯や歯周病や事故で歯を失ったりしない限り歯並びが大きく変わることはないでしょう。

 

乳歯期は乳児から小学生くらいまで続きます。

乳歯列期の時点で歯並びが悪くても、永久歯期で改善されることもあります。それは乳歯と永久歯の大きさが違ったり、顎の骨の成長があるためです。

ただ乳前期に歯並びが悪さが確認できる人は、将来的に歯列不正が起こる可能性が必然的に高くなる傾向があります。

なぜなら人間は成長期に顎の骨が大きくなったりして、骨格的な変化が起こるためです。

5歳児では上顎の成長は45%、下顎は40%程度で、残りは成年期にかけて成長していきます。

 

ではいつぐらいから矯正治療を考え始めればいいのでしょうか?

 

矯正治療開始にベストな時期は小児矯正は6~7歳、成人矯正は12~3歳くらいです。

それにはいくつか理由があるので説明しましょう。

小児矯正はだいたい、混合歯列期といって乳歯と永久歯が混在している時期に行うものです。

この時期はまだ完全に永久歯が生えそろっていないために、矯正装置もうまく装着できないことが多いです

また子供の頃の歯並びは顎の成長時期ともに変化があるので、成長過程による頭蓋骨の骨の変化とも繋がってきます。

そのため、学童期には顎の骨の成長とともに歯の位置や噛み合わせも変化していきます。

簡単に言うとあまり早い時期に矯正治療を始めても身体的な成長の終わりを待たないといけないため結局終わりの時期は変わらないということです。

そのため早い時期から矯正治療をやり始めると矯正期間が長めになる傾向があります。

そうなってくると矯正するなら永久歯が生えそろってからでもいいじゃん、てなっちゃいますよね。

しかし小児期に矯正治療を行うメリットもあるのです。

先ほど言った通り、子供の頃は骨の成長があるためにある程度ですが骨の成長の促進や抑制が可能なのです

これには賛否両論がありますが、学術的に骨の成長をコントロールできる時期というのはこの時期しかありません。

また小児期には作られる骨の量が成人の時期よりも多いため歯はほぼ倍のスピードで動くと言われています。

これは歯の移動は骨のリモデリングが関係しているのですが、その話をしているときキリがないので、また別の機会にお話しします。

そのため小児期にしか行えないような治療もあるのです。

小児期の矯正には、主に歯列を横の方向に拡大する装置(床矯正)や機能的矯正装置(EF-lineなど)を用いて矯正します。


大装置や、機能的矯正装置は夜寝ている間にだけ装着します、子供は矯正力の感受性が高いため、夜付けるだけでも十分に動いてきます。

運が良ければ、この夜間につける装置のみで歯列不正が改善されます。

歯の生えてくる場所をうまく誘導してあげれば、自然と歯並びが良くなってくるのです。

これは歯が生え変わる交換期にしかできない治療です。

永久歯がしっかりと生えそろってしますと噛み合わせが安定してなかなか歯が動かなくなってきてしまいます。

これらの矯正装置は、永久歯で行う矯正治療よりも安価でできることが多く、歯科医院によって値段も違いますが片顎5~10万円程度であることが多いです。

通院回数は月に1回チェックや調整を行います(歯科医院によって調整料がかかることもあります)

床矯正は開始時期によって異なりますが、大体半年~2年くらい使用をします。

機能矯正装置は自分の見解ではだいたい半年くらいの使用期間であることが多いですね。

 

12歳以上の青年期になってから矯正を始める場合は歯を並べるスペースが不足していると、
スペースを確保するために真ん中の第一小臼歯という歯を抜歯したりしないといけない場合があります。

拡大装置や、機能的矯正装置は夜寝ている間にだけ装着します、子供は矯正力の感受性が高いため、夜付けるだけでも十分に動いてきます。

運が良ければ、この夜間につける装置のみで歯列不正が改善されます。

しかし、あまりにも歯列不正の度合いがひどいと、これらの装置のみでは治らず、永久歯期にマルチブラケットを用いたワイヤー矯正やマウスピース矯正装置が必要になってきます。

 

また骨格的に問題がある人は外科的に顎の骨を削ったりしないといけなかったりします。

さらに20歳以上の成年期になってくると顎の骨も完成され、骨の硬さも硬くなってくるため、
歯の動きも少し鈍くなってきます(もちろん動かないわけではありません)

そのため小児矯正の段階である程度準備をしっかりしておけば、将来永久歯期の矯正を行う時に歯を抜かずに済んだり、期間が短くなったりするので、やはり矯正をするとするとある程度若いうちから始めたほうが良いでしょう。

こういった点がなるべく早い段階から矯正治療を行ったほうが良いという理由です。

 

いかがでしょうか?矯正治療を始めるのに年齢制限はありません。

しかし子供の頃に始めたほうが、歯並びが楽に綺麗になるケースが多いです。

大人になればなるほど歯周病が進行してきたり、歯の詰め物やかぶせ物の数が増えてきたり、矯正を始めるのに阻害因子が増加する傾向にあります。

 

自分の子供が歯並びが気になるなと思ったら、すぐ歯医者さんに相談しましょう。



渋谷宮下パーク歯科・矯正歯科
歯科医師
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