最近、お口の見える部分の歯並びだけを治したいという患者様の要望が結構多くなってきています。
歯の全体矯正は時間やお金がかかって治療のハードルが高い、と考えている方は少なくなく、自分の歯並びで悩まれている方の中で、前歯だけの矯正ができないかな、と自分で探したりしてみたことがある人もいると思います。
『実際、全体矯正をせずに前歯だけの歯並びを治すことは可能なのでしょうか?』と聞かれることがありますが、実は可能です。前歯の歯並びだけを治す方法は部分矯正やプチ矯正といわれています。
それでは部分矯正とは何かについて説明をしていきます。
部分矯正やプチ矯正にも様々な方法があります。部分矯正の方法によってメリットやデメリットがありますのでそれを踏まえたうえでベストな手段を選択することが重要です。
通常、部分矯正では噛み合わせを変えることができないため歯並びを治せる部分は前歯に限られます。また口元を引っ込めることも難しいです。
当院の部分矯正について、下記診療ページでも詳しくご紹介しております。方法や費用についてもご案内しておりますのでご参考ください。
部分矯正は手軽に行うことができるため人気も出てきていますが、どんな歯並びでも部分矯正が可能なわけではありません。前歯が五1本だけ回転しているなど前歯を1本だけ治したいといった要望や、矯正後に少しだけ後戻りをしたといった軽度な症例では部分矯正は有効な治療です。
お口の歯並びは噛み合わせやあごの大きさにも依存されるため、矯正治療は全体的にするに越したことはありません。
歯並びによっては部分矯正ができない例もあるので自分の症例が治療可能かどうかは矯正歯科の担当医に事前に相談や診断をしてもらう必要があります。
では前歯の歯並びを治す方法はどういったものがあるのか?どれくらいの期間がかかるのか?金額はいくらぐらいするのか?などについて詳しく説明していきましょう。
部分矯正(前歯部矯正)には大きく分けると歯にブラケットとワイヤーなどを使用して歯並び自体を治す方法と透明なマウスピースを使用して治す方法があります。
また歯列矯正という概念からは外れるかもしれませんが、セラミックのかぶせものをして短期的にかつ色や形もきれいに治す方法とがあります。
部分矯正で一番メジャーなのがこちらの方法でしょう。歯の表面にブラケットと言われる金具を装着して、ワイヤーを通して歯を動かしていく方法です。
ワイヤーでの矯正でも今では目立ちにくいものが豊富にあります。
ブラケットも昔はメタルだったものが、最近は白くて透明な目立たない素材のものを使用したり、歯の裏側にワイヤーやブラケットを装着して行うケースも増えてきております。ワイヤーでの矯正でも、周りの人に矯正をしていることを悟られずに治療を行うことができるようになってきました。
ワイヤーで矯正する場合は、上顎と下顎を別々に治療します。問題として前歯の噛み合わせによっては、片顎だけの矯正では対応が難しいケースもあります。
最近はインビザラインやアソアライナー、キレイラインなどのマウスピースでも歯を動かせるようになってきました。
マウスピースを使った矯正では必ず歯の全体を覆うため、部分矯正でも全体の歯を動かすことが可能です。
しかしマウスピースの枚数に限りがあるため、現実的に動かせるのは前歯くらいです。
特徴としてマウスピースの利点は何と言っても透明で目立たないことです。
また取り外しができるため、ワイヤーを使用した矯正に比べてとても清潔で虫歯になりにくいです。
メリット
〇治療費が比較的安い。
○気になる部分だけを治せる。
○歯をあまり削らずに済む
デメリット
●動かせる範囲に限界があり完全に治らない可能性がある。
●噛み合わせや重度の出っ歯や受け口など治せない症状がある。
●矯正後は保定装置を最低数ヶ月間は使わなければならない。
おおむね半年~1年程度で終わる場合が多いです。
またワイヤーは裏側からも付けることができます。(症例による)
すきっ歯、八重歯(軽度)、軽度の叢生(前歯の凸凹)など
表側からだと25万円(税別)、裏側からだと30万円(税別)で行えます。※調整料なし
部分矯正は上下別なので、上下ともに行う場合は×2の料金がかかります。
セラミックやジルコニアなどのかぶせもので歯並びを治療する場合は、短期間でなおかつ色や形もきれいにできますが、かぶせものを入れるために歯を削ったりしなくてはいけないいうデメリットもあります。
矯正をする時間が無かったり、芸能人のように歯の色や形も一緒にきれいにしたいという場合はこの方法は向いています。
セラミックのかぶせものは高価なのでかぶせものをする本数にもよりますがワイヤーを使用した部分矯正よりも料金が少し高額になる傾向があります。(本数による)
また1本のみ、替えるだけでは歯並びを改善できないのでセラミックで歯並び矯正するには多数歯行う必要があります。(おおよそ2本~6本程度)
メリット
〇歯並びだけでなく歯の形や色も希望通りに作製することができる。
〇比較的短期間で行うことができる。
デメリット
●部分矯正よりも費用が高額になりがち
●かぶせ物をするため、歯を大きく削ったり、歯の神経を取らないといけない場合がある。
●セラミックがかけたり、将来歯肉が下がったりすると作り直さないといけなくなる必要がある。
約9万8000円~(本数による)
約1か月程度
すきっ歯、八重歯(軽度)、軽度の叢生(前歯の凸凹)、軽度の出っ歯など
今回、部分矯正についての種類や方法を解説させていただきました。
部分矯正はうまく使えば全体矯正よりも短期間で料金を抑えて矯正治療ができます。
しかし部分矯正の適応や動かせる範囲は限界があるので、部分矯正ができるかどうかは無料相談などを行っているクリニックで、ドクターによるカウンセリングを受けて悩みの内容を詳しく聞いてもらい、検査をして部分矯正が適応可能かどうかを診断してもらうことが必要です。
※方法や値段や期間は当医院で行った場合の参考例です。
診療時間
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
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午前 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | △ | △ |
午後 | ○ | ○ | × | ○ | ○ | △ | △ |
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午後:15:30~20:00
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